トライコーンでの在宅勤務の取り組みについて
当社従業員による在宅勤務状況 に サポートグループ カスタマーサポートメンバー のコンテンツを追加しました(2020/03/27)
こんにちは、uzuki です。
新型コロナウイルス (COVID-19) の影響で、テレワークやリモートワークといった新しい働き方が多くの企業で導入されつつありますが、トライコーンでも3月初旬から原則全従業員が在宅勤務となりました。
そこで今回はトライコーンの在宅勤務の準備にまつわる話や、当社従業員の在宅勤務状況を紹介させていただければと思います。
Table of contents
在宅勤務の準備について
2月27日、親会社であるセプテーニ・ホールディングスより原則在宅勤務の通達が行われました。
トライコーンは基本的には業務はオフィス内で行う体制でしたが、ウェブサービスにトラブルが発生した際の緊急対応の必要性や、社外に出ている営業マンの業務効率改善を目的として、以前からある程度社外から業務できる環境を整えていました。こういった背景もあり、紆余曲折 (後述) はあったものの、通達から数日後の3月3日には在宅勤務体制へ移行しました。
以下のシステムは以前から整えられていて、今回の在宅勤務体制へのスピーディな移行に重要な役割を果たしてくれました。
- VPN
- 社外から社内ネットワークへのアクセス用途のもので、在宅勤務体制の要となるシステムです。原則的に業務はこの VPN を介して社内のPCにリモートデスクトップ接続を行った上で、実質的には社内のPC上で行います。これは機密性の高い情報をセキュアに取り扱うためのルールとなっています。
- 元々は社外での業務が必要な最小限の従業員に絞って提供されていましたが、今回の件を受けて全従業員が利用できるようになりました。
- Slack
- ご存知有名なクラウド型のビジネスチャットツールです。社内の従業員間の主なコミュニケーションツールとなっていました。
- Questetra
- クラウド型の業務プロセス管理システムで、当社では稟議などの申請系のワークフローの電子化であったり、技術系の定型業務フローの電子化などに活用されていました。
- Zoom
- セミナーや会議をオンラインで開催できるサービスで、社内やお客様とのミーティングや採用面接をオンラインで可能とするため、今年2月に導入されました。今回の件と重なったのはたまたまですが、導入が間に合ったのは幸いでした。
このような準備が会社として行われていたこともあって、在宅勤務移行については比較的スムーズに行えた方ではないでしょうか。
しかしながらなにぶん急な話でしたので、社内各所で苦労もありました。
在宅勤務移行時に苦労した点
- 在宅勤務に必要な PC やネットワーク環境の整備
- 社外での業務が必要な従業員以外には持ち出し用のノート PC は貸与されていないため、まず PC 準備が大変だったようです。急ピッチでノート PC の調達を進める必要があった上、ノート PC に対しては社内の規定に則ったセキュリティ対策も必要であったため、社内情シス担当者は移行の数日間ひたすらノート PC のセットアップに明け暮れていたようです。
- 在宅勤務移行を進める中で自宅に固定回線がない方も一部いらっしゃる事が分かり、在宅勤務に必須のネットワーク環境を準備するため、これまた急遽モバイル Wi-fi ルータの調達も行って頂いたそうです。
- VPN についても従来は限られた従業員への提供だけだったところ、全従業員に対しての提供に切り替わったため、新規に VPN を利用する従業員に対してはアカウント発行から使用方法のレクチャーまでが必要でした。これは社内情シス担当者も大変だったようでしたが、この短期間で理解する新規の利用従業員も大変だったのではないでしょうか。
- 在宅勤務に関するルール作り
- これまで当社にはなかった在宅勤務という業務形態において、どうすれば支障なく各従業員が働けるか、また組織を運営できるかといった事を考える必要もありました。ここは役員・総務が中心となり、在宅勤務時のルールや注意点を急ピッチ (たったの数日) で策定することになりました。
- 在宅勤務で円滑に業務を進めるための準備
- 各部署 (もしくは人) において業務の仕方も様々であるため、在宅勤務に向けて様々な調整が必要でした。以下はその一例です。
- 対面を前提とした業務や打ち合わせを Zoom で行うための準備
- 受電時の自動応答の変更対応
- 生産性を落とさないための工夫 (一部の業務利用のモニタ、キーボード等のデバイスの在宅利用許可や郵送)
- 準備期間が2日程度しかなかった中、通常業務に追われながら行ったため、てんわやんわしていました。
- 各部署 (もしくは人) において業務の仕方も様々であるため、在宅勤務に向けて様々な調整が必要でした。以下はその一例です。
在宅勤務開始後の問題点と現在
- リモートデスクトップの応答が重くてイライラ、Zoom の音声がプツプツ切れてイライラ
- 問題点
- 上記の通りセキュリティの観点から手元の PC → VPN →社内の各自 PC にリモートデスクトップ、といった使い方が会社から指定されています。つまり、VPN システムのキャパを超えた利用を行うとリモートデスクトップの操作にも、Zoom の利用にも支障が出てしまいます。
- 在宅勤務開始後そこそこは使えていましたが、夕方などにときおり非常にストレスフルな状態になっていました。これは VPN システム起因の可能性もありますが、自宅の回線の問題もあるようです。
- 従業員ごとに環境が異なるため、こういった事象の原因追求が困難であることも在宅勤務の課題の一つかもしれません。
- 現在
- 状況を重く見た社内情シス部門において、在宅勤務開始からわずか数日で VPN に関する監視体制の構築から VPN システムの増強も行われ、状況はかなり改善されました! (社内情シスさん、感謝です!)
- 自宅で利用するPCの設定は、セキュリティの観点から VPN 接続時は全通信が社内の GW を通ってネットワークに出ていく設定となっており、これも VPN システムへの負荷をかけていることなども分析されているようで、こちらについては今後 GW 設定の変更により改善されるかも、というお話を聞きました。(大変かと思いますが引き続きよろしくお願いします!)
- 問題点
- 捺印作業どうするか問題
- 問題点
- 社内の手続きはその多くが Questetra でフローを電子化しているため在宅勤務でも大きな支障はありませんが、お客様へお出しする見積書や請求書等への捺印をどうするか、という問題がありました。総務の方で以前から電子捺印を検討していたようですが導入には至っていません。
- 現在
- Slack に捺印依頼専用のチャンネルを準備し、依頼ルールも整備しました。従業員は Slack 上で捺印を依頼する PDF を送付する事になっています。捺印の対応を行う役員は必要に応じて出社し、捺印した書類を PDF 化し担当従業員に返送する、という対応を行っています。
- 問題点
在宅勤務移行の評価ポイント
- 約2日間で大半の従業員が在宅勤務へ移行できた
- ほぼ社内情シス・総務のお陰というところがありますが、2日前後でほとんどの従業員が在宅勤務へ移行できる準備を行えたのが単純にすごいな、ありがたいな、と思っています。
そもそも、1月末~2月頭あたりから、在宅勤務へ移行する可能性を見据えて、予め追加ノート PC 等の見積もりを取っていたり、自宅のネットワーク環境のヒアリング等の準備を行っていたのが功を奏したようです。
- ほぼ社内情シス・総務のお陰というところがありますが、2日前後でほとんどの従業員が在宅勤務へ移行できる準備を行えたのが単純にすごいな、ありがたいな、と思っています。
- 現時点での出社人数が平均1~2名程度しかいない
- 在宅勤務に入ってから当記事執筆時点のおよそ1週間半程の期間の平均となりますが、総務または社内情シス担当者がフルタイムで1名、必要に応じて短時間出社する従業員が1名いるかいないか、役員が捺印等の対応でちょくちょく顔出しにくる程度となっています。
- 上述の通り、やはり事前準備によってここまで出社人数を減らせたのかと思う反面、全従業員が出社せずともなんとかなるよう、今回の在宅勤務を通して改善するポイントになりますね。
- 在宅勤務に関する問い合わせが想定より少ない (社内情シス担当者談)
- 誤ってリモートデスクトップ先の社内にある各々のPCをシャットダウンしてしまった、VPN に繋がらない、などの問い合わせがちらほらある位だったとのことです。
- 前者はすぐにマニュアル化しましたが、後者に関しては事前動作確認を行っていなかったことが原因となるため、事前動作確認を行うよう徹底及び社内リテラシー向上が今後の課題になるとのことです。
当社従業員による在宅勤務状況
開発グループ エンジニア1
本記事を執筆している uzuki から紹介させていただきます。
普段は開発・運用をメインで行っています。
- 自宅環境のこだわりポイント
- ディスプレイ3枚 (会社では2枚) なので見やすい
- スピーカーからそこそこの良い音質で作業用 BGM を流せる
- 在宅勤務で良かったこと
- 通勤時間分寝れる
- 仕事終わればすぐやりたいことができるので、仕事モチベーションが意外と保つ
- 雑音が少ないため集中できる
- 好きな音楽をスピーカーで流せる (イヤホンやヘッドフォンはあまり好きじゃない)
- 在宅勤務で不便に思ったこと
- 運動量が格段に落ちて首への負担が増えた
- チャットで雑談をする文化が浸透していないので、他愛のない雑談をする機会が減ってしまったのが残念
- 社内ネットワークが混雑し、リモートデスクトップで画面の描画が遅延することがある
- 在宅勤務を行う上で気をつけていることなど
- 会社にいる時と比べ、何故か摂る水分量が減ったため意識して水分摂るようにしている
- 朝ごはん/昼ごはんを買いに行く時は意識して遠くまで歩くようにしている
開発グループ エンジニア2
Tricorn Tech Labs でも何件か記事を投稿している ozaki です。
普段は uzuki と同じく開発・運用をメインで行っています。
- 自宅環境のこだわりポイント
- エンボディチェアを使っているため、会社より快適
- 在宅勤務で良かったこと
- 通勤時間相当分の時間をフルに使える
- 空調とかを自由にコントロールできる
- 昼休憩中に家事を済ませられる
- 在宅勤務で不便に思ったこと
- VPN が混んでる時間 (?) はたまに動きが悪くなる
- (上記と被るが) 時間帯によって Zoom による音声通話が遅延してつらい
- 在宅勤務を行う上で気をつけていることなど
- 通勤が無い分、ディスプレイに長時間連続して向かいがち、体動かさなさすぎるため、たまに小休憩取ったり目薬さす、家で軽くでも運動するようにしている
インフラグループ エンジニア
Ansible や Zabbix 系の記事を多めに書いている morikawa です。
普段はサービス系インフラ回りの設計・運用・保守などをメインで行っています。
- 自宅環境のこだわりポイント
- リビングのテレビとモニタを利用したトリプルディスプレイ化
- ついグラフィックアダプタを買ってしまった
- 会社の業務環境改善で購入したREALFORCE
- 以前に自分で買って会社で使ってたトラックボール (持って帰ってきた)
- リビングのテレビとモニタを利用したトリプルディスプレイ化
- 在宅勤務で良かったこと
- 通勤時間が不要になる分、仕事の時間や家族との時間が増える
- 家族と一緒に夕食を食べれる
- 在宅勤務で不便に思ったこと
- リビングで仕事しているため、子供の保育園の送り迎えの前後に仕事場の準備と片づけが必要
- 残業はしにくい (子供が家にいる時間はお仕事難しい)
- 通勤時の歩行というインドア派にとっての運動の最後の砦 (?) が失われている
- 仕事が行き詰まってくるとゴロゴロしたくなる誘惑が強い
データマーケティンググループ エンジニア
Tableau や Treasure Data などのインテグレーションや開発をメインで行っています。
- 自宅環境のこだわりポイント
- テンキーレス/JIS配列のREALFORCE
- 社内では US 配列の HHKB でしたがリモートデスクトップで繋ぐとなぜだか JIS 認識されてしまうのが不便でこっちを使っています。
- 静音 30g のとんでもない静かさがおすすめポイントです。
- ケンジントンのトラックボールマウス
- 手の動きが少なくて済むので肩コリになりにくいのがおすすめポイントです
- MIZUNO のフットウォーマー
- 足が冷えるので買いました。快適。
- BOSE のワイヤレススピーカー
- 家の中が静かすぎるので、AppleMusic をひたすら流しています。
- テンキーレス/JIS配列のREALFORCE
- 在宅勤務で良かったこと
- 通勤が無いこと!!
通勤時間の短縮に、超満員の総武線による体力消費も抑えられるのがありがたいです。 - 喫煙者としてはすぐにタバコが吸えることは控えめに言っても最高ですね。
- 通勤が無いこと!!
- 在宅勤務で不便に思ったこと
- 妻とコンビニの店員さんくらいとしかオフラインで喋らないので対人能力の低下に恐怖を感じます。
- 在宅勤務を行う上で気をつけていることなど
- データマーケティンググループの Zoom ミーティングでは基本的にビデオは使わないのですが、いざというときに私の無精髭フェイスや散らかった部屋が写り込んでしまうのは相手に対して失礼に当たるので Snap Camera というアプリを使い靴下として受肉を果たしました。
データマーケティンググループ マーケター
自社マーケティングの施策や自社コーポレートサイトの構築などをメインで行っています。
- 在宅勤務で良かったこと
- 近所のコーヒースタンドに毎朝行けるようになった。
- 集中力が格段に上がった。
- 会社に持参していない書籍も気軽に読めるようになった。
- 在宅勤務で不便に思ったこと
- VPN 経由で Word・Excel を使うと動作が重たくなってしまう。
- 有線マウスが邪魔。
- 業務の止め時を見失うことが多々あった。
- 自宅デスクはもっと大きいものを買うべきだった。
- 在宅勤務を行う上で気をつけていることなど
- 自宅のインターフォンの電源を切った。(意外と日中鳴るので鬱陶しかった)
- 徒歩通勤という最大のメリットを失った。
コンサルティング部セールスグループ 営業
自社プロダクトの営業・コンサルティングをメインで行っています。
- 自宅環境のこだわりポイント
- オフィスと同じ環境にするためのキーボードとマウス持ち帰り
- 家にモニターは無いが、寝室用の小型 TV を HDMI でつなげてデュアルディスプレイに
- 自前のヘッドセットでストレスフリー
- こたつ
- 在宅勤務で良かったこと
- 通勤時間や営業先への移動時間等、通常空き時間となっているところの活用
- 昼休憩で家事
- 顧客とのやり取りに意外と支障がなく、通常でさえ実は往訪する必要はそんなに無いのではないかとさえ思える
- ビデオ MTG 以外はラフな格好で OK (極論、起きて2分で仕事を開始できる)
- 好きな音楽が聞ける (オフィスでは電話や周りの環境を考えると出来ない)
- こたつ
- 在宅勤務で不便に思ったこと
- VPN が若干ラグる
- 環境づくりが家の状況に依存しているため、他の人との格差が発生する (ディスプレイ等のハードや通信環境、デスクと椅子の有無等)
- こたつは腰が痛くなる
- 在宅勤務を行う上で気をつけていることなど
- 自宅のため誘惑が多く、メリハリのセルフコントロールが必要
- こたつで横になるとか、ゲームできるとか、冷蔵庫にビール入ってるとか、、、、
- 自宅のため、実勤務時間を気にせず仕事をしてしまう等、業務とプライベートの切り分けを意識しないと切り替えが出来ない
- 前述の環境の話にも通じるが、2DK のため妻が仕事休みになる場合は物理的にはセキュアな環境が作れない
- 今のところは無いが、今後発生する場合は寝室にこもるか、ベランダで仕事するしか無い。
サポートグループ カスタマーサポート
自社プロダクトのサポート業務をメインで行っています。
- 自宅環境のこだわりポイント
- Bluetoothイヤホンマイクを利用してお客様とお話ししたり、Zoomミーティングに参加しています。ハンズフリー便利!
- 写真の左側はモバイルモニター。ダイニングテーブルで仕事をしているので、食事時に片付けることができます。
- 在宅勤務で良かったこと
- 混雑で有名な路線ユーザーなので、通勤がなくなったことが大きい。体力の消耗度合いがぜんぜん違います。
- 時間の使い方に気を付けるようになった。
- 好きな音楽を流しながら仕事ができる。
- 在宅勤務で不便に思ったこと
- ほかの担当者の、お電話での対応の様子を知ることができない。
- 近くの席のひとに話しかける、といったことができないのでちょっとしたコミュニケーションがとりにくい。
- 仕事専用のスペースがないので、PC出したり片付けたりが面倒。
- 在宅勤務を行う上で気をつけていることなど
- 今は休校中の子どもたちと一緒なので、PCの画面を見せないように、お客様との会話が聞こえないように他所に追いやったり、できる限り環境を整えるようにしています。
終わりに
以上、トライコーンでの在宅勤務を実現するための会社としての取り組みから始まり、メンバー個々人の今の在宅勤務の様子などをまとめてみました。執筆にご協力いただいた皆様、ありがとうございました!
今の状況がいつまで続くかはまだ分かりませんが、各々が今できる最善を尽くせば、いい結果に結びつくと期待して頑張りましょう!
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